軽症うつ病とは簡単に言ってしまえば、その名の通り「軽度なうつ」のことです。
重いうつ病の場合は、仕事や日常生活に支障をきたすほどの症状が出ますが、軽症うつの場合はなんとか日常生活は送れてしまいます。
症状はうつ病と違って憂鬱の度合い小さいのが特徴で、漠然とした不安、毎日の生活に張り合いを感じない、虚無感、仕事や生活がおっくうなどといった精神的症状があるようです。
また、軽症うつ病は精神的症状よりも身体的症状である、不眠、体のしびれ、頭痛、腰痛、倦怠感、肩こり、動悸、微熱といった症状が出ることが多いのも特徴です。
「なんかだるい」「胃が痛い」「頭痛が治まらない」といった症状なので、本人はうつ病とわからずに内科などを受診しても異常は発見されません。
このように身体的症状が強く出て、うつの症状が隠れてしまうことから「仮面うつ病」と呼ばれています。
内科を受診しても原因がわからず、ただの過労や自律神経失調症と診断されてうつの治療が遅れてしまうケースも多いみたいなので、検査しても体に異常がみられない場合は、心療内科を受診してみてください。
軽症うつ病の診断基準
専門医が軽症うつ病と診断する診断基準をご紹介します(あくまで一例です)
- うつ病の症状が全て出ない事が多い
- 会話や表情での憂鬱症状は目立たない
- 食欲が極端に落ちることはなく、体重もそれほど減少していない
- 頭痛や肩こりなどの身体的症状と漠然とした不安を抱えることが多い
- 趣味や興味あることへのエネルギーは低下しているが趣味や人付き合いなどは無理すれば出来る
- 気力は落ちているものの、仕事や日常生活はなんとか出来ている
軽症うつ病の定義
「2週間以上続く、軽い抑うつ気分と興味・喜びの喪失があり、睡眠障害、食欲不振、体重減少、頭痛や筋肉痛、易疲労感、性欲減退、便秘、動悸、肩こり、めまい等の自律神経症状を呈しており、理学的所見や諸検査において症状に見合うだけの器質的疾患が認められないケースで、さらに日内気分変動が存在する病気」
まとめ
「なんかだるい」「やる気がでない」「何をするのもおっくう」「なんか不安だ」「眠れない」「頭痛が治らない」「体がしびれる」「動悸がする」
などの症状が2週間以上続くような時は一度心療内科に行って診てもらって下さい。
先程も述べましたが、軽症うつ病では精神的症状よりも身体的症状が強く出るパターンが多いそうです。
倦怠感、頭痛、肩こり、動悸、腰痛、体のしびれなど、体の不調があるにも関わらず内科で異常がみられなかった場合も軽症うつの可能性があります。
軽症うつ病は頑張ればなんとか日常生活は送れるので発見が遅れ、重度のうつに発展する可能性が高いので、まずは心療内科で検査してもらって下さい。
ちなみに、精神科は精神的症状が強い場合、心療内科は身体的症状が強い場合に向いていますので、軽症うつの場合は心療内科の方が良いと思います。
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