うつ病体験記~治療開始パート2~
さらにそれから1週間薬を服用し、また診察の日が来て現状を説明すると、また量を若干増やすと説明されました。
正直こんな感じで増やしていって大丈夫なのかなという気持ちはあったのですが、そんなことより精神的に辛いことから開放されたかったので特に何か聞くこともなく頷いていました。
ただ、今思うと疑問に思ったことはその場ですぐに質問したほうが良いです。
不安を抱えたまま治療を行うのはあまり良くありません。
薬を増やして数日経った頃でしょうか、心なしか落ち着いてきた感じがしました。
この頃ようやく効果を少し実感したと思います。
だからと言ってすぐに不安や焦燥感などが治まるわけではなく、やる気も全く起きなかったので、ひたすらベッドで横になっていました。
この先どうなっていくんだろうとか、考えなくても良いことを色々と考えてしまうのもすごい辛かったです。
とにかく寝たきりの生活を1ヶ月ぐらい続けてたんですが、劇的に回復するこもなく、未だに精神的には不安定です。
この頃から他の種類の薬も徐々に増やしていきました。
抗うつ薬以外にも抗不安薬も処方された気がします。
この段階でまだ職場に復帰するなんてことは出来る状態じゃなかったので、会社に行ってまた暫く休むと伝えました。
それからさらに1ヶ月、とにかくひたすらに寝ていました。
他には何もしていません。
長期作用型の睡眠薬ももらっていたので、それを飲んでひたすらに寝ていました。
起きていると嫌なことばかり考えるので、それから逃げたかったんですよね。
でも、初期段階はそんな感じで良いと思いますし、先生からもそれで構わないと言われました。
私の場合、うつの症状では不安と焦燥感が特にひどくやる気も全くなかったので、外にでることはもちろん、風呂に入ったりするのも億劫で仕方なかったんですが、治療して2ヶ月を迎えるちょっと前くらいから「あ、お風呂に入りたいな」なんて思うようになり、食欲も出てきてやっと回復の兆しが見えてきました。
少しずつ意欲は出てきたんですが、それでも不安や焦燥感はまだなくなっているわけじゃありません。
さらに薬なんかを調節しながら、徐々に体を動かすことにしました。
まずは近所の散歩です。
散歩と言っても歩いて5分くらいの公園まで行って帰ってくるだけでしたが、以前では外出もままならなかったので、かなりの進歩です。
そんな感じで体を動かす以外にも、本を読んだり、音楽を聞いたりする事も出来るようになりました。
うつがひどい時はそんなこともする気が起きなかったのです。
2ヶ月を過ぎてだいぶ回復してきて、少しずつ日常生活も取り戻しつつありましたが、たまにもの凄いうつ状態になったりして、まだまだ不安定な状況でした。
今考えると、回復の時期や回復の過程なんかは書籍にかいてある一般的なうつの症状とぴたりと当てはまっています。
もちろん人それぞれ回復の仕方は変わってきますが、薬を飲んでひたすら休養すればきっと早く回復すると思うので、出来るだけ何も考えずにとにかく休養してみてください。
さて、だいぶ回復してきたこの頃、今後の仕事についても考えるようになりました。
このまま続けるのか、それとも辞めるのか。
実はうつ病と診断された時に、自分の中ではもう続けるのは無理だから辞めようと思っていたんです。
そのことについて医師に相談したんですが、それは焦って決断しない方が良いと言われたのと、辞めるのはいつでも出来るからもう少し待ったほうが良いと言われていました。
ただ、このまままた職場復帰してもおそらくまた同じことの繰り返しになると思ったので、辞める決心をしました。
辞めてからなんですが、他に転職する気にもなれなかったので、思い切って独立することにしました。
一応パソコン関係には詳しかったので、なんとかなるだろうと思ったんです。
今考えるとうつが完治していない状態でいきなり独立するなんて自殺行為だと思うんですが、この頃はおそらく仕事から逃げたかったんだと思います。
独立のこと先生に言うと必ず反対されるとわかっていたので、言わないで起きました。
もちろんこんなことはしちゃダメですよ?
私みたいに転落人生を送ることになりかねませんので・・・。
会社を辞める決心をすると、今度は一刻も早く辞めたくなったので、会社に行って社長と面談しました。
何か言われるかなと思ったのですが、あっさりと承諾してもらえました。
社長も扱いに困っていたのかもしれません。
これでなんか重荷がなくなった気がして気分的にスッキリしたのですが、うつの症状がすっかりなくなるわけじゃありませんでした。
この時点でもまだ時折うつ状態になって、自分はダメだと落ち込む事も多かったです。